大蛇尾川溯行

妖精に会いたくて

いざ、おとぎの世界へ

今回の遡行は地元の大蛇川だ!
栃木でも独特の渓谷で、上流はおとぎ話に出てきそうな幻想的な川で、森の奥深くに住む妖精(ニジマス)を求めての物語が始まる。
通常一泊掛かるところ日帰りの強行予定のため、早朝4:00に車止めを出発し東俣沢を目指す。

P1010078.JPG

滝を越え、いざ楽園へ

東俣沢を20分ほど進むと、最も高い観念滝が頭上に現れ、ゴオ~という音と共にいっきに水が流れ落ち、圧倒させられる。ここを越えれば楽園が現れると夢を抱き、いっきに登った。しばらく行くと、また滝が現れ行く手を阻まれる。そう簡単には楽園は現れず、二人は苦笑い。
だんだん夢はふくらみ、先へと進んだ。
妖精が潜む?
しばらく進むと岩肌にはコケが生し、とても下界では見られない光景が広がり、ガラリと渓相が変わってきた。そんな中、ついに相場がサオをだす。
‘もののけ’でも釣れそうな雰囲気の中、相場のサオにあたりがきた。いつも冷静な彼も、この時ばかりは興奮気味で慌てた様子である。
「栄司さん妖精だ!!」相場サオを絞り取り込む。
彼から、そんな言葉が出るなんてと思いつつ「そおだべ~綺麗だべ~と思わず口走る私」彼を見ると、感動して妖精にキスを・・・・
余程嬉しかったのであろう、こんな姿を眼にしたのは始めてである。
その後、幻想の世界へ妖精を放し、手を合わせる相場であった。

P1010075.JPGP1010077.JPGP1010079.JPG

念願の魚止めの滝へ

感動も覚めないまま、次のポイントへと向かう二人。好ポイントだと思いサオだすが、ヒットせず先へと進んだ。釣れないどころか魚影すら見えない。そうこうしているうちに、魚止めへと着いた。
ここなら、親玉妖精に逢えると意気込む二人。栄司がサオ出す、来たこれはデカイ、緊張栄司見守る相場、するとグングン糸が動くサオを引くおかしい、よく見ると木の
根っこに引っ掛けただけだった。

P1010082.JPGP1010085.JPGP1010091.JPG

栄司は、肩を落とし相場は、まったく役者なんだからいいかげんにして下さいと、ぶつぶつ。
時計は2時を回っていた。
さっそく相場が腕をふるう、(相場が手しおに掛けたトマト入り冷やし中華をいただきながらビールで乾杯。
妖精の渓を満喫し、妖精談議に花を咲かせ気が付くと語り過ぎて4時になっていた。
大変だ日が暮れると大急ぎで渓を下山した。

P1010097.JPG

P1010096.JPG